タワーマンションを使って相続税を節税☆をしている人は意外と多いです。2015年1月~の相続税アップで最高税率が引き上げられたのですが、節税を後押ししてくれる金融機関や不動産会社も多いです。

この節税にたびたび使われるタワマン高層階ですが、総務省や国税庁は「課税しましょう!」という新しい仕組みを検討している真っ最中です。
新築タワマン高層階購入による相続税の節税ができなくなりそう
現在、総務省や国税庁が検討している「タワマン高層階への課税」ですが、これ2018年~始まるそうです。
ということは!これが検討されるようになった今年2016年~2017年は駆け込み需要により新築タワマン高層階の需要がますますアップするという事になりますね。
なぜ、タワマン低層階ではなく高層階だと節税が出来るのかその仕組みを簡単にご説明します。
一般的にタワーマンションの高層階は低層階に比べて高額で販売されています。
でもこれ、建物部分の固定資産税評価額は床面積が一緒の場合タワーマンション1階であろうが50階であろうが金額は一緒なのです。
建物への相続税評価額=固定資産税評価額
なので低層階よりも高い高層階を購入することによってその相続税評価額と取引価格の差が大きいため、相続税を節税することが出来るようになるのです。
どういうこと??と思う方も多いと思います、私もそう思ってます。
たとえば、1階でも50階でも床面積は一緒という場合・・・
50階は1億円
1階は5千万円
で販売されているとします。
取引価格は5000万円の差があります!
ここで5000万円もの差があるのに固定資産税評価額は一緒で3000万円の場合、50階を購入した人は相続財産を7000万円も減らすことが出来るのですが、1階を購入した人はわずか2000万円しか減らすことが出来ないのです。
この”差”を利用して相続税が節税できるぞ!!
と2015年に相続税がアップしてからというものお金持ちがこぞって新築タワマンの高層階を買いあさるようになったのです。
「ちょっとマジで?こんなことになるんだったらタワマン高層階にも課税するよね~、お金持ちにこそ税金いっぱい払ってもらいたいし~」
と現在進行形で税務当局がタワマン高層階のルール見直しをしているということです。
さて、このタワマン高層階への課税は2018年を目安にしているので対象になるのは2018年以降に建てられた20階以上の”新築”タワーマンション高層階になります。

新築のタワーマンションになるので、中古は対象外の予定です!
このタワーマンション高層階への課税は現在見直されている真っ最中になるので、具体的に決まるのはまだまだ先ですが2016年ももう終わりなので、そう遠くない未来なのは間違いないですね!
そもそもなんで見直されるようになったの?迷惑なんだけど・・・
固定資産税の負担する金額というのはタワマン高層階の人がちょっとだけ有利だったんです。
これまでは、同じマンションの税額は簡単に部屋の”面積割合”で決められていました。
絶景を楽しめる高層階と別にそうじゃない低層階は床面積が一緒だったら課税額も一緒なんです。しかも、中古として販売する時も高層階は高く売ることができますが低層階はそこまで高くなるわけじゃないのもポイント。
それなのに、固定資産税や相続税の評価額が床面積1つで決まってしまうというのはちょっとどうなの?と感じる人も多かったと思います。これを、今ここになって不平等にならないようにしましょう!!という動きがまさに”タワマン高層階には課税を~!”という見直しなのです。
最近、タワマンの修繕積立金や管理費も床面積で決めてたものを低層階は高層階に比べて安くする、というマンションが増えてきています。
というのも、修繕積立金や管理費支出で大きな割合を占めるのはエレベーターだったりするのですが、利用頻度・距離などを考慮すると低層階の人は負担を減らすべき、というマンションが増えてきているのです。これの税金版がタワマン高層階の課税、です。
タワーマンション高層階節税って結構有名な言葉で商標登録もされているそうです。
分かりやすく言うと、1億円キャッシュで相続した場合の相続税は3300万円!
しかし、1億円で買ったタワーマンションを相続した場合の相続税はわずか450万円で済んでしまうそうです。
ケタが違いますね、桁が!!
これだったらマンションの高層階を買った方が圧倒的にお得ですね!
と言うわけで、皆さんこぞってタワーマンションの高層階を購入しているそうです。タワーマンションって凄くきれいに見えますがよく見るとマンションの上の方は明かりがあまり点いていないというマンションも多いんですが、これが正にそれです!

節税の為に購入されたから人が住んでいないんです。だから夜になっても高層階は暗いというマンションが多いんですね。
それで、一体いくらになるのよ税金!
国税庁と総務省は物件の価格に合わせてその階によって評価額を増減できる計算方法を見直しているので、まだ具体的に増減幅は決まっていません。でも、おおよその増減は決まっていて、
高層マンション30階→1階の20%増し
という感じで決まっているそうです。
たとえば、市場価格で1億円の高層マンションを相続した場合およそ3000万円だった評価額が省令改正によって4000万円にアップすることも考えられます。
いままで3000万円に税率の15%をかけた450万円の税金でよかったものが今後4000万円に20%をかけた800万円にアップするという事になりますね!
因みに、50階のタワーマンションの場合、中層階の25階の人は??と疑問に思う方も多いと思います。この場合、横ばいにする??と検討されています。
固定資産税の計算方法というのは、
課税標準×税率
課税標準・・・税金を出すための対価
対象物は、建物と土地を区別して計算します。
時期は毎年5月の初め。そして対象者は毎年1月1日時点の保有者になります。固定資産税は、マンションの評価を公的な機関が建物と土地に分けて算出してくれて、この評価額を毎年1.4%の税金が課税されます。これが固定資産税になるのです。
タワマンって、同じ土地にたくさんの人が住んでいるので1人あたりの土地の持分がめちゃくちゃ少ないんですよね。
タワマンが人気の最大の理由はここにあるんですよね。
一戸建ての場合1世帯が土地を持っていて、3階建てのマンションの場合3世帯で分けることになって、さらに50階のマンションになると50世帯が同じ土地を持つことになる・・・ということは1世帯あたりの土地の割合が減ることによって税金が大幅に安くなるんです。だからタワマンなどのマンションが人気でもあるんです。

具体的な増減幅はまだ決まってはいないものの、今後どんな割合になるのかどのくらいアップするのかダウンするのか、タワマン高層階の人はもちろん低層階の人もその動向を知っておく必要がありそうです。
既にタワマン高層階に住んでるんだけど、私も対象になるの?
今検討されている税制の対象は”2018年以降に引き渡す新築の”タワーマンションになります。

現時点で既にタワマン高層階に住んでいる人の固定資産税は変わりないのがポイントです。
実はこれ、現在の税負担(高層階の方がお得☆)を目当てにタワマン高層階を購入した人達から批判が来るのを避けるためだとも言われています。そりゃそうですよね、税金安いからちょっと高くても高層階を購入したの~!という人からすれば全然面白くないです。
既にタワマン高層階に住んでいる人はあんまり関係ないような気もするのですが、この新しい税制は2018年~になります。その前に確実にタワマン高層階の需要が高まるのは間違いありません。
建設業界の後押しも見え隠れしているんですが、中古のタワーマンション高層階の需要も確実にアップする未来が予想されています!ですので、この駆け込み需要によってタワマン高層階を今のうちに高く販売してしまいたいと考えている方にも朗報だったりします。
また、同じタワマンでも低層階に住んでいる人は今販売するよりもこの税制が変わった2018年以降に売る方が高く売るかもしれません。というのも、タワマン高層階は税金がアップするのですが低層階は引き下げられる見直しがされています。
ですので、今後税金を安くしたいんだけどという方に人気が高まるのがタワマンの低層階になるのです。
同じ”売却”でも売る年や時期によって違ってくるので高層階の人も低層階の人も今後マンションを売却しようと思っている方は是非、その時期に売却できるように今から色々考えておきたいものですね。
因みに、このタワマン高層階重課税によってマンションが売れなくなるのでは?
と心配する方も多いと思います。
でも心配いらないと思います、それはタワマン高層階を購入する人全員が税金対策で買っているわけじゃないからです。
住み替えを検討しているファミリー層であったり、個人投資家であったり、日本のタワマンを持っておきたいと考えている海外のお金持ちなど需要者は常に尽きないからです。

2018年に税金がアップするのは確実なのですが、今すぐ売る必要があるのかどうかはこの税制が一体どうなるのか具体的に決まってからでも遅くはないと思います。
今後タワマンを賃貸として借りようと思っているんだけど、もしかして…?
タワマン高層階は賃貸としても非常に人気があります。
タワマンバブルとも言われている今、購入者だけではなくマンションを借りている人にとっても嬉しいメリットが多かったんです。
そしてタワマン高層階を賃貸で借りようとしている人も必見なのがこの税制で、今後タワマン高層階の税制がアップされると賃貸料金にこの税金分が上乗せされる可能性があります。
ですので、同じマンションでも今年借りるのと2018年以降に借りるのでは家賃に差が出てくる恐れがあるのです。賃貸用で他の人に部屋を貸して収入を得ている人は、貸家評価および賃家建付地評価や、小規模宅地などの特例を使うことが出来ていたんでウマウマ出来ていたわけなのです。
ですが、税率がアップすると・・・所有者の負担もその分大きくなってしまう恐れがあり、その負担分を賃料に上乗せしてくる恐れもあります。
新しい税制は”新築”のタワマン限定のお話になりますが、タワマン高層階の重課税によって低層階や賃貸としてタワマンを借りようと思っている方にも影響がある税制になりそうです。

まだまだ見直されている途中ではありますが、タワマン高層階の重課税は確実にやってくるため、早め早めに行動をするのが良さそうです。
タワーマンション高層階に重課税確実! まとめ
総務省や国税庁は「本当はね?現在タワマン高層階に住んでいる人にも重課税したいんだよ?でもそれやると炎上するじゃん?だから2018年~新築のタワマン高層階を購入する人を対象するからね、覚悟しててねっ☆」という事ですね!
既にタワマン高層階に住んでいる・相続してしまった人からすればあんまり関係なさそうに思われそうです
が、この法案って現在見直し真っ最中なんです。
ですので、もしかしたら現在既に高層階に住んでいる人にも影響があるかもしれないんです。

タワマン高層階に住んでいる対象の人は、今後の動向もしっかりとチェックしていきたいですね。
同じように、タワマン低層階は今後需要も高まってくる可能性が高いので売却を検討している方はその時期などにも注目しておきたいものです。更に更に、タワマン高層階を賃貸として借りようと思っている方も賃料アップする可能性が高いのでこれも視野に入れておいて検討しておきたいところですね!

12月にまとまる2017年度の税制改正大綱に盛り込まれるこの新しい税制、是非チェックしてみてはいかがでしょうか。
タワマンを高く売りたいなら
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